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ユーザインタフェース系のお仕事をしてます.関心領域は画像処理,拡張現実感,ヒューマンコンピュータインタラクション,エンタテインメントコンピューティングあたり.モノ書きもやってます.

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走るノートPCロボット その2(モータドライブ回路編)
本体が出来上がったので今度はモータを回すべくモータドライブ回路を作ってました.
今日はちょっと専門的な話です.

■ モータは何を買ったら良いデスカ?

 小型のマイコンを載せて動くようなロボットであれば,小型の模型用モータで十分です.しかし今回はノートパソコンを載せて走らせます.今回使用したLet'snoteR4は1kg程度ですが,ロボット本体の重量やバッテリを考慮すると,ある程度のパワーのあるモータ(ギヤードモータ)が良さそうです.モータのメーカはいろいろありますが,オーソドックスにタミヤから探してみるとします.

タミヤのギヤードモータ:http://www.tamiya.com/japan/robocon/robo_parts/g_motor/g_motor.htm
スペック表:http://www.tamiya.com/japan/robocon/robo_parts/g_motor/g_motor_speck.htm

適当なギヤードモータと,ブラケット,タイヤがセットになった製品があったのでこれを買いました.

motor_set01.jpg motor_set02.jpg
ギヤードモーター380K75&64mmスポンジタイヤ(2セット)

ネット通販ならAmazonやツクモロボット王国などで入手することができます.


■ モータドライバのICを入手する

 モータの回転方向を制御する回路には「Hブリッジ」というものを利用します.Hブリッジは4つのトランジスタのスイッチングによってモータに流れる電流の方向を制御する回路です.その回路図の形が「H」の形をしているのでHブリッジと呼びます.

 この回路は自作しても良いのですが,1個のICとしてパッケージングされたものが売られています.一般的によく知られているものが「TA7291」とか「TA8440」という型番の東芝製のモータドライバです.

で,その肝心のモータドライバは以下のようなところを見て選びます.

 (1)モータドライバに流せる最大電流および最大電圧
 (2)ICの電源電圧(制御回路が何ボルトで動作するか)
 (3)入手しやすいか?
 (4)PWM入力端子や速度入力端子があるか?

(1)はモータに流れる電流の大きさから判断します.これはモータの規格表でチェックします.例えば,タミヤの380K75であれば,

 無負荷時消費電流 0.67A
 最大効率時のトルク 5.0kg・cm (4.05A/202rpm)

とあります.この値からだいたい最大で4A以上流せるモータドライバを選べばいいことがわかります.東芝のサイトから最大電流が4.5A程度のものを探すと「TA8429HQ」「TB6549HQ」などがあります.また,トラ技のロボット製作記事で使われていた「L6203」(STエレクトロニクス)は最大5A流せるようです.

 (2)の電源電圧は,TA8429HQは7~27V,TB6549HQは10~27V,L6203は12~48Vとなっています.このうちTA8429HQはラジコン用バッテリ1個(7.2V)で駆動可能です.10V以上で動作するモータドライバを動かしたいのであれば,バッテリを増やすか,昇圧回路を組む必要があります.

 今回は2個のモータをラジコンバッテリ1個で駆動するのでTA8429HQを選びました.

motor_driver.jpg
TA8429HQ(千石通商で入手)

 (3)の「入手しやすさ」は結構重要です.カタログなどで適合品を見つけても,実際に手に入れようとすると売っている場所がなかったりします.意外にも,電子パーツ販売で有名な秋月電子ではモータドライバは売っていません(なんでも置いてあるような気がしますけど).モータドライバの主な入手先としては,千石通商ツクモロボット王国などが有名です.

 (4)の付加機能については工夫しだいでどうにでもなるので,一番妥協するべきところです.PWM入力端子がなくてもPWM制御はできます.TA7289Pというモータドライバは4bitの速度入力がありますが,これも回路を自作することで対処できます.

※モータドライバの選定についてはここなども参考になります.


■いろいろと工夫が必要

 マイコン(PC)から送られてくる信号を直接モータドライバに入力してもモータを回すことができますが,実際にはいろいろ工夫が必要です.

●モータ駆動部とマイコン部を電気的に絶縁する
マイコン側に誤って大電流が流れ込んでしまうとマイコンが壊れてしまいます.これを防ぐためにフォトカプラを使って電気的に回路を絶縁する必要があります. 【参考】フォトカプラはこうして使う

●バイパスコンデンサ(パスコン)
 電源ライン(Vcc)とGNDの間にノイズ対策としてコンデンサを入れます.TA8429HQのデータシートによれば,10μFの電解コンデンサが挿入されています.

●モータのノイズ除去コンデンサ
 モータからノイズが発生しますので,これを除去するために,モータの端子にまたがるように0.01μF程度のセラミックコンデンサを取り付けます.

motor_conden.jpg


●PWM制御のための回路
 ネットや本で調べて見ると,モータドライバへのPWM信号の入力の仕方はだいたい2タイプあります.
 (方法1)モータドライバのENABLE端子(ST端子)にPWM信号を直接入力する
 (方法2)回転制御信号とPWM信号のANDをとってそれを制御信号入力端子に入力

例えば,このサイトでは方法1ですし,このサイトでは方法2です.ある本では方法2でした.
もちろんモータドライバがPWM入力端子を備えている場合はこの限りではありません.


■実際にモータドライブ回路を組んでみる

motor_circuit01.jpg
手書きで申し訳ないですが,クリックで拡大です.

参考までにポイントは
 1.フォトカプラによる電気的絶縁
 2.PWM信号と制御信号のANDをモータドライバに入力
 3.本当はいらないけど,ダイオードで念入りに保護回路
という感じです.
(※一応お約束ですが,この回路をもとに製作して何かトラブルがあっても責任は負いかねますのでよろしくお願いします)

motor_circuit02.jpg
部品を回路図の上に並べてから半田付けすると間違いがないです.
ちなみに僕は実態配線図などは描かずにいきなりガチで組みます.

motor_circuit03.jpg
完成したモータドライバ(作るのに一晩かかった…)

モジュールとして利用できるようにするために,コードは端子台でネジ止めするようにしました.モータドライブICは斜めに配置すると穴にきちんと挿せます.部品配置には相当苦労しました.

部品などの詳細はいずれ工学ナビのほうに載せますが,
コメント欄にて質問もOKです.

次回はPWM制御の話(モータ制御の話)でも.
それではまた!


★おまけ:今日の謎写真

nazo1024_01.jpg nazo1024_02.jpg


この記事に対するコメント

モータードライバを使ったことがなかったので、参考にさせてもらいます。
それにしても、新しい工作の起動が早いですね。僕は、考えるばっかりでついつい時間だけがすぎる毎日です。

【2006/10/25 10:26】 URL | Okura #xRS1q4qQ [ 編集]


>Okuraさん
今回はネットと本とデータシートを参考に回路を設計しました.モータドライバのほうは,回路設計からパーツ集め,製作とだいたい正味4日くらいでしょうか.組み始めたら「終わるまで」やってしまうので気がついたら朝になってたり・・・
【2006/10/25 18:11】 URL | なおき #F54KmX5Y [ 編集]


モータドライブを使う以前に回路を組むこと自体が初めてなので、大変参考になっています。部品についての質問になるのですが、青い電源用のコネクタと左のピンの名称と入手先を教えてください。
【2006/10/31 17:33】 URL | Skid #- [ 編集]


>Skidさん
こんにちは.ご質問にお答えします!

青いパーツは「端子台」あるいは「ターミナルブロック」と呼ばれています.
地元のパーツショップになかったので秋月電子で入手しました↓
http://akizukidenshi.com/catalog/items2.php?q=%C3%BC%BB%D2%C2%E6
(基板に直接ハンダづけできるのでとっても便利ですよ!)

左のピンは「ピンヘッダ(オス)」と呼ばれています.L字に折れ曲がったものなどいろいろあります.切断して使えるのでできるだけ長いやつを買うと良いでしょう.
これも秋月電子で入手できます.(割とどこでも入手可です)
http://akizukidenshi.com/catalog/items2.php?q=%A5%D4%A5%F3%A5%D8%A5%C3%A5%C0

☆おまけ☆
後輩から聞いた情報ですが,「エレ工房さくらい」という店では切手払い・郵送ができて非常にリーズナブルだとか.そのほかのパーツ購入の際にはこちらも覗かれると良いかも?
http://www.interq.or.jp/www-user/ecw/
【2006/10/31 18:04】 URL | なおき #F54KmX5Y [ 編集]

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このコメントは管理人のみ閲覧できます
【2012/06/27 17:24】 | # [ 編集]




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