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Author:はしもと
ユーザインタフェース系のお仕事をしてます.関心領域は画像処理,拡張現実感,ヒューマンコンピュータインタラクション,エンタテインメントコンピューティングあたり.モノ書きもやってます.

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工学ナビの中の人 はしもとのブログです. いろんなコトを研究的,工学的な視点で見つめます.
インタラクティブ・アートな人たち
尊敬するメディアアーティスト岩井俊雄さんについて検索していたところ面白いテキストに出くわした.

http://www.kaisoku.com/dotimpact/think_03.html

ほか弁屋の店頭で買うお茶と自動販売機に関するインタラクティヴィティについて

> 「昨日ほか弁屋で弁当を買っていたら岩井さんがお茶を買いに来て驚いたんですけど、
> 外の自動販売機で買うこともできるのに、あえて店頭で買い求めたことに関して、
> そこにあるインタラクティヴィティも含めてお答えいただきたいのですが」
> という感じの質問でした。
> ちなみに答えは「暖かいお茶が欲しかったから」だそうです。



 尊敬するえらいひとを見ていると,その一挙一動が何かすごい意味を含んでるんじゃないのかって思ってしまいますよね.あるある.

 ところでこれが書かれていたサイトdotimpactにはゲームに関してちょっと変わった視点で書かれた面白いテキストがある.そのひとつである「ビデオゲームをめぐるテキスト」ではゲームについての感想や批評が書かれているのだが,一般のそれとは少し異なる内容だ.
 例えば#22『アフォーダンスと宮本茂とコードについて』というタイトルを見て興味をひかれる人は読む価値があると思う.僕の好きなメタルギアソリッドという「映画のようなゲーム」については次のような面白いコメントが書かれている.

【一部引用】 ※原文を全部読んだほうがいいかも.
---
「ゲーム画面にクレジットをかぶせる」というのはまったくもっていわゆるコペルニクス的転換というやつで、このデザインは2D/3Dとかゲームスタイルとかを問わず、どんなゲームに導入してもそのプレイを「映画的」にすることができるし、実際「そういうものをわれわれは観たかった(プレイしたかった)」に違いないんだ。
---

 確かにあれは衝撃的だった.ユーザがキャラを操作している時にキャストやスタッフのクレジットが重畳表示されるゲームなんてメタルギアソリッドを置いて他に見たことがない.ちなみにメタルギアソリッドシリーズでもこれをやっているのは1作目だけだ(その代わり続編では"デモムービーの視点を操作できる"という工夫が加わった).デモムービー中ではなく,あえてユーザの操作中に"映画っぽい演出"を施すのは多少操作性が犠牲になる(見づらい)が,絵的には楽しい工夫だ.

 余談だが,実はこの手のお遊びをしているゲームは他にもある.

 余りある自由度の高さとモラルの低さで有名なGrand Theft Auto3(通称GTA3)というゲームでは車両走行時に「シネマティック」という視点が選べる.レースゲームのリプレイモードのように,カーブを曲がるとき,直線を走り抜けるとき,壁に激突するとき,そして警官を轢くときといった各種ハイライトシーンにおいて車の側面や正面,上空,背後など映画のカメラワークのように視点が切り替わる.「シネマティック」モードにするといっさいの方向感覚が狂うのでまともな操作はほとんどできない.だが,絵的に面白い.もともと数秒前のシーンを再生するリプレイ機能がついてるのでこの機能自体はネタといってよい.(余談 終)

GTA3

GTA3の「シネマティック」視点


 dotimpactの管理人である田中孝太郎さんは現在プログラマーであり,インタラクションデザイナーであり美大の先生とのこと.なるほど,ゲームについて独自の考えをお持ちなのもうなづけます.ちなみにゲームについてのテキストは大学時代に書かれたものだとか.
 現在活動中のサイトcollisions.dotimpac.toによると,今年7月に「リアル・タイム・マシーン」という個展を開いたそうです.テーマは操作が遅延するコンピュータゲームを実際にプレイし,「遅れた現実」を体験すること.なんか面白そうです.今後の活動にも注目.


さて,岩井さん検索で見つけた情報をもうひとつ.
岩井研究室の助手の鈴木康広さんもすごいよ!
http://www.mabataki.com/

NHKのデジスタ見てるひとはご存知かも.当方BS見れないひとなので無念.
(・・・って ちょ待て!! デジスタのDVDなんかあったのか!? ショック!)


 いろいろ見てて,今後コンピュータで何か面白いことをやろうと思ったら「インタラクティブ」や「インスタレーション」って言葉がキーワードになると思った.

 ゲームとか映像って枠を越えて,見て触ってシンプルに「あ,面白い」 「あ,不思議」と感じることができる,そういうものがいいんじゃないかな.多分それがメディアアートなんだろうけど.


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